日経新聞の記事です


「高級レストランでノンアルコールを頼むと店員の心の舌打ちが聞こえてくる」「飲み放題は大体、ウーロン茶がぶ飲み大会」「飲めないだけで人生の半分損していると言われた」

お酒を飲まない下戸6000人超が参加するオンラインコミュニティー「ゲコノミスト」ではこんな本音が共感を集める。

レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長が発起人だ。ファンドマネージャーとして参加した会食で様々な理不尽に直面した。「酒を飲む人も飲まない人も楽しめる場をつくりたい」。ノンアル飲料と食事のペアリングを楽しむオフ会も催す。


わたしは下戸の権利を主張する会の代表!!(鼻息)でもありまして、ゲコノミストというフェイスブックグループを作っています。いやあ、まあ下戸の権利を主張するというのは半分以上冗談で、お酒を飲む人と飲まない人が柔らかく共存する社会を目指したいということです。

一方で経済人としてのわたしのもうひとつの主張はネガティブを裏返せばポジティブになるという視点です。

ビールやワインの市場は統計的に顕著に下がっています。ああこれでアルコール市場は駄目だ、というのはひとつの見方ですが、裏返すと「下戸市場が拡大している」とも読めるわけです。アルコールを摂取しない人が増えていることに対して新市場ととらえて、どのように市場創造するのか、という問いを立てると誰もまだ手を付けていない市場を獲得できるかもしれません。なぜなら裏の事象を問に立てる人は少ないからです。

人口が減るから地方は駄目だ、というのは当然すぎる見立てです。一方で、地域のひとりあたり専有面積が増えていく、という図を書いたらどうでしょうか?土地は広がりませんが、人口が減ると、土地/人口    でいうと分母が減れば、数値は増えていくわけです。これでなにかできることはないのか?という考え方もできそうです。

SNSが汚くなった。Xやフェイスブックが罵詈雑言と広告の嵐になっている、というならば、罵詈雑言と広告のないインターネット空間が作ることができないか、という問いを立てることができます。

AI時代では答えを出すことよりは問を作る力が大事になるでしょう。課題設定能力と言い換えることができるでしょうか。そのような課題設定能力をどうやって高めていくのか、というのは「知らないがカッコいい」というコンセプトと強く繋がっています。

自分の知っていることを疑うこと、もしくはそれから脱して別の次元に行けるのか、というのがこれからの未来に大事なことではないかという仮説を持っています。この仮説をみなで解いていきたいというのがFLOWフッシーの会の場の価値だと思います。

なので「ゲコノミスト」および「ゲコノミクス」というのは課題設定のありかたのひとつだと考えていただけると嬉しいです。