先日は2026年3月1日に開催された、FLOWフッシーの会での発売前に行われた読書会についてブログにしてみます。

 今回のオンライン読書会には、なんと327名のメンバーが参加された。 一冊の読書会に300名以上が集まるというのは、なかなかないし、改めてコミュニティの面白さを感じる。

本のタイトルは、
『起業家になる前に知っておいてほしいこと』(PHP研究所)

https://flowfussy.com/books/9784569860954

著者である岩田彰一郎さんの貴重な話を聴くことができた。
そこで、とても大事なことに気づかされた。

アスクルは誰もが知る会社である。でも、創業者の岩田さんを知っている人は意外と多くはないはず。今回の本は岩田さんにとって初めての著書でもある。

本を読んでみてわかったことがある。

アスクルという会社というか、つまるところ岩田さんはかなりパンクなマインドをお持ちなのだ。

本書はその強い意思がとてもわかりやすくエピソードとともに引き込まれるように読めてしまった。

もともとアスクルは文房具メーカーであるプラスの社内ベンチャーとして始まった。最初はプラスの文房具を売るサービスだったが、途中から他社の文房具も販売する。当然プラス社内からの猛反対があったがそれを押し切り、今では医療商品まで扱う商品の幅を広がっている。

なぜそんな展開になったのか。

理由はシンプルだ。
徹底的にお客さんの声を聞いたから。

「プラスさんのファイルは安くて良いんだけど、元々使っているファイルと違うものになっちゃうと困るんです」そんな声を聞いて、岩田さんは考えた。

自社商品にこだわるよりも、むしろ他社の商品も扱った方がいいのではないか。

結果として、商品ラインナップは広がり、利便性が高まり、販路も大きく拡大していった。

自社商品の改良についても、お客さんのニーズと徹底的に向き合った。

たとえば、消臭剤。市場にあるものは、売り場で目立つようにギラギラしたデザインが多いけど、でも本当は、「馴染む落ち着いたデザインがほしい」という声を拾い上げ、しっとりしたデザインの商品を販売した。

お客さんの声を聞く。
そして、本気で向き合う。

本は、そんな岩田さんの姿勢が、そのままにじみ出ていた。

アスクルの社員と、起業家に伝えたい言葉
岩田さんはさまざまな事情が重なり、2019年にアスクルの代表を退任されている。 会社を離れることになったけれど、岩田さんにはアスクルメンバーに残したい言葉があった。その言葉を集めていくと、全部で20個になったという。 どう残すか。岩田さんは、アスクルに残っているメンバーに聞いた。 さらに起業しているメンバー、大企業で悩んでいるメンバーにも聞いた。

そうして言葉を磨いていくうちに、気がついた。 これはアスクルのメンバーだけではない。起業しているメンバー、大企業のメンバーにも届く言葉になると。

そうして、アスクルの仲間へのメッセージと、起業家へのメッセージが重なり合い、この本が生まれた。 本の生まれ方そのものが、岩田さんらしい。 ゼロからサービスを創った経験、スタートアップに在籍している人、サービスをお客さまに提供されている方々ならきっと刺さる。

ベンチャー企業は『がんばれ!ベアーズ』
読書会の中で、岩田さんは『がんばれ!ベアーズ』という映画の話をされていた。 元マイナーリーグの選手が、弱小の少年野球チーム「ベアーズ」の監督になり、問題児ばかりをまとめながら快進撃を起こしていくスポーツコメディだ。 実はぼくも、この映画が好きだったりする。ベアーズの選手たちは、野球エリートとは程遠い。 個性的で、強みもバラバラ。クセも強い。 でも、それぞれの強みを活かしていくことで、チームはだんだんと強くなっていく。

岩田さん、アスクルを立ち上げたとき、こう感じたという。 「ベンチャー企業は『がんばれ!ベアーズ』そのものだ」 当時アスクル創業メンバーは、プラスの社内でも、どちらかというとはみ出し者の集まりだった。 新規事業を立ち上げるなら、優秀な人材がほしい。でも、プラスの社長はそれを許さなかった。 しかし岩田さんは、こういった。

「だからこそアスクルは成功した」と。

はみ出し者たちは、会社を器用に渡り歩くタイプではないけど、ある一点では強烈な力を持っていた。 そんなメンバーが集まり、それぞれが強みを思い切り発揮する。 すると組織には、強烈な推進力が生まれる。 これこそが、ベンチャーの良さであり、面白さなのだと思う。

読書会で岩田さんと藤野さんのトークからお人柄雰囲気を知れたことも貴重でした。著書の内容には共感することがとても多く、読書会に参加できたことも感謝ですし、岩田さんの本からすでにいくつか実践させていただいている。何度も読み返しているし、この先も読み返す本。 

ひややっこ