11月公開の映画「ブルーボーイ事件」。先日、監督である飯塚花笑さんと、お話をさせていただく機会がありました。(写真は本ブログの一番下に)

たまたま知人が出演していることから、気楽な気持ちで見に行った映画。ところが、とんでもなく奥深い内容で、釘付けになって見てしまいました。

ズバリ、「人の幸福と不幸とは何か」が争点になった裁判劇。


「ブルーボーイ事件」は、実際の事件をもとに制作された映画。性別適合手術(性転換手術)を行った産婦人科医が、1965年に優生保護法(現在の母体保護法)違反で逮捕された事件がテーマ。

時は東京オリンピック。警察が売春摘発を強化する中で、ある「法の抜け穴」に直面します。

それが「戸籍上は男性のまま売春をする」というブルーボーイたちの存在。男女の性交を前提にする売春防止法では、摘発ができなかったのだそう。

裁判の結果、性別適合手術自体は違法とされなかったものの、同医師が別件で有罪になったことから「性別適合手術=犯罪」というイメージが醸成され。



それゆえ、1998年に再開されるまで、実に30年もの間、国内における性別適合手術が中断されるきっかけになったとのこと。

映画では、トランスジェンダーの苦悩や心の葛藤が描かれます。

自分自身、あまり意識したことのない世界でもあり、これはちゃんと見なきゃいけない世界だなと痛感。知らない世界だからこそ、向き合っていきたいと思いました。

監督の飯塚さん、主演の中川さんをはじめ、トランスジェンダーの当事者が参加されていることが公表されている映画。

今回、出演者の方とも話をすることができたのですが、御本人の過去の思い出をうかがって、さらっと発言される中にあっても、その時の苦悩たるや、いかばかりかと。まさに、知らない世界がここにありました。なんとも言葉にならない。



ただ、私自身、行政書士という法律家のハシクレとして言わせてもらうと、法解釈の妙についての取り上げ方が薄いかな・・・と。

もっと突っ込んで取り扱ったら、映画の深みが増したのではないかと思う反面、でも時間制約上、難しかったのだろうなぁとも思い。

月次な表現ですが、ぜひ多くの人に見てもらいたい作品です。

ちなみに、今年から映画の仕事にも携わるようになり、映画の見方が少しだけ変わりました。今は、2件の映画プロジェクトが進行中。もっと映画制作の背景を学びたくて、今週は飯塚監督の大学講義にも出席します。楽しみ!

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